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photo by  朴の木写真室

3ème LOFT

竣 工 : 2008.04

所在地 : LILLE / FRANCE リール市 / フランス

物 件 : Appartement リノベーション

構 造 : ーーー
面 積 : 83.01㎡

フランス北部の片田舎。古い煉瓦造の街並みが歴史を語っています。その煉瓦で造られた長屋を”自宅兼ゲストハウス”として使用しているオーナーから、残る最後のひと部屋のリノベーションの依頼がありました。

 

週末は何かと友人を招くことが多いお国柄。日本ではなかなか見られない「大きなLOFT空間」のメリットを崩さないよう1つの空間の中に簡易なフロアを追加した2層空間とし、入口のある1層目をパブリックな空間と位置づけ、プライベートな空間(寝室やサニタリー)を2層目に集約させました。

 

1層目のリビングは「履き物を脱ぐ」という日本的な要素を取り込んで一段上げた空間とし、反対にキッチン&ダイニングは、親しい間柄の人とお茶を飲む空間でもあるため、靴の脱ぎ履きが無く、土足のままでも対応できるようタイル貼りとしています。

 

また、もともとあった2段の大きな既存の窓から、リビングやダイニング、そして主寝室など、この大きな空間にやさしくも力強い太陽の恵みを与え、フランス北地区という”年間を通して曇りや雨の多い地域”に対して採光確保を考慮しています。

 

このリノベーションは私の設計活動における初めての作品であり、図面作成だけでなく、大工職人のオーナーやそのご家族と共に工事や材料の買い出し、職人たちとの調整など、ゼロから一緒に造り上げました。日本とは違い、欧州では家族や親友と一緒に“わいわい”言いながら工事を行うのが一般的。そんな違いを肌で感じた大変興味深い、思い出の物件です。

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